パーセルはお好き?



ヘンリー・パーセル
17世紀の英国の大作曲家。
エリザベス一世王朝時代の余韻を残す英国文化の華ともいえる。

疲れたとき、ふとパーセルのハープシコードを聴きたくなる。旋律のなかに「慰め」の副旋律が聞こえてくる。それはあるときには、明らかに「励まし」の旋律でもあるし、またあるときには「希望」に満ちた旋律でもある。

パーセルには神の存在がはっきりしないが、それだけ作品が人間主体となっているからなのだろう。少し前に生きたシェークスピアと同じだ。神は明確に存在していて、それを前提に作品は作られているのだ。表現は良くないが、人間の「遊び」として芸術が作られていたのだ。
その点バッハは異なる。教会のための音楽を志向していた。それは人々に「神」を紹介するためのものだったに違いない。

バッハと同じドイツ育ちのヘンデルはイタリアに続き、結局英国に永住した。ヘンデルの音楽はパーセルと同じだ。人の「遊び」としての音楽芸術だ。

ヘンデルもバッハもヘンリー・パーセルの影響を強く受けている。ときどきパーセルのフレーズさえ聞こえてくる。

シェークスピアもパーセルも人の「遊び」の天才だったに違いない。「遊び」の天才は神を知っていたはずだ。だからこそ人の本当の「悲しさ」、「喜び」、「滑稽さ」を普遍的手段でこの世に残せたと思っている。

今日は朝から雨。ふとパーセルのハープシコードを聴く。