新型インフルエンザ
今年の1月から僕は鳥インフルエンザ情報を海外から集め、ホームページに掲載しだした。それが公衆衛生業務を担当する保健所長の義務でもあるかのように。早朝に2,3時間費やされた。帰宅後も同じくらいの時間が必要な日もあった。鳥インフルエンザ情報が多い日、さらには良くまとまった論説が見つかった日など、それらを意訳または全訳するのに結構な時間がかかった。決して楽とは言えない。取材でくる雑誌社の編集者は、なぜこんな大変なことを続けているのですか?と聞く。理由は簡単だ。これが新型インフルエンザに発展する可能性が高いと、僕は感じていたからだ。
春頃からこの鳥インフルエンザが人の間で感染を拡大し始めて、かってのスペイン風邪以上の犠牲者を世界中で出すかも知れないという危機感が、世界中を駆け巡りだした。新型インフルエンザの登場である。WHOをはじめとして、世界の保健医療専門家達が対策を急ぐように各国に呼びかけた。僕は毎朝、それらの情報をまとめてインターネットに発信した。国からも都道府県からも、そして多くの医療関係者がアクセスしてきた。多い日には1000人以上も。そして今、日本はやっと新型(鳥)インフルエンザという言葉を口にし出した。多少の戸惑いと共に。