我が家の子供達
朝からパソコンに向かって書き物。長老格のミニチュア・シュナウザーがいつのまにか横に座っている。しばらく無視していると左足で僕の足を軽く何回も叩く。「何かクレー」と言っている。居間の隅においてあるペット用のおやつを取り出す。しばらくすると寝室の方で末娘の一番身体の大きいベアデッド・コリーが妻を起こしにかかる気配。次に次男の柴犬が起き出してきて僕の飲みかけのコーヒーが欲しいと言って側に座る。最後は末っ子のチビのミニチュア・シュナウザーだ。目覚めた妻と一緒に布団から這い出る。
娘達が遠くから帰ってくると、子供達の状況は変わる。彼らは居場所を失ってしまうのだ。妻は夜遅くまで娘達と団欒の時間を過ごす。子供達は長老を先頭にみんなで狭い僕の書斎に現れ、それこそ三々五々横になっている。いつもの勢いがない。そのうち既に僕にとって「怖い対象」になってしまった娘が入ってくる。「みんなそこで何してるの?」と声をかけると、子供達は慌てたように立ち上がる。
子供とは何なのだろう、と僕は考え込む。妻と楽しそうに話し合っている娘達を見ていると、幼かった彼女たちの光景を思い出し、それがいつの間にか現在(いま)の子供達の光景に置き換わっているのだ。