一年間
人は何度、一年間という時の流れを過ごすのだろうか。暮れになっていつも思う。この長さは誰が決めたのだろう等と考えると、僕は果てしなく哲学の世界を彷徨うことになってしまう。年と共に一年間は短くなってくる。これは仕事のせいだろうか。それとも若い頃の感性が錆び付いてくるからなのだろうか。火星に住んでいたら一年間は二倍になる。一年間に経験できることは、奇妙なことに今よりも二倍に増える。
ここで再び僕は哲学的、いや文学的になってしまう。多くのことを経験できるということは人にとって幸せなことなのだろうか。確かに若い頃に経験を多くできることは良い。でも年をとってからも同じだろうか。辛い経験はしたくはないけど、楽しい経験ならいくらあっても良いのだろうか。「楽しい」と「辛い」の差は何なのだろうか。それは人の感じ方の問題なのだろうか。
数十回以上一年間を経験しても僕には分からないことがありすぎる。一年間の長さが短すぎるせいかも知れないけど、子供達には十分の長さだ。クリスマスや正月を心待ちにしている。僕は一年間の意味を、感性の錆を取り除いて少し考えてみなければならない。