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星明かりの中に浮かび上がる
白い墓石
いつの日 亡くなったのだろう
若い王女の墓
私は墓石の冷たい表面をなでる
遠い時代の幻想は
雲が切れた空からの明かりで目映いばかりの
現実の光景に変わってゆく
王女が静かに歩き出す
私は王女の後をゆっくりと歩く
王女は振り返って不安に満ちた表情で
私を見つめる
私は近寄って王女の手をとる
白い墓石の表面はしだいに温もりを持ち始め
私はほおずりをする
私は墓石に耳をおしあてる
微かに聞こえる旋律
若い王女の弾くチェンバロの響き
のような・・・
王女の長い黒髪が窓からの春の微風で揺れる
窓から広がる光景はプロバンス
私は顔を上げて墓石を見つめる
朽ちかかった墓石の表面の文字
私は指でなぞりながらプロバンスの光景に
想いをはせる
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