キミとボク


キミがいた
それはいつの日からか ボクは知らない

ボクがいる
それはいつの日からか キミは知らない

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キミが歩いて行く
どこに行くのか ボクは知らない

ボクがすれ違う
どこに行くのか キミは知らない

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ある日 キミとボクは出会った
広い、広いお花畑の真ん中で

キミはボクにたずねた
バラはどこに咲いているのかしら?

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ボクはキミの手を引いて バラを探しに歩いた

たくさんの花が咲いていたけど バラは見つからなかった

キミはボクにたずねた
バラってどんなお花?

ボクにもバラはよく分からなかった

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秋が近づいてきて 多くの花が枯れ出してきた
キミはたずねた
バラは咲いていないの?
ボクは答えられなかった

北風が吹き出していた
握るキミの手の温かさがボクの心を温めてくれた

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冬がきて 雪が降り出し あたり一面白くなっていた
バラはどこ?
キミはボクの顔を見つめてたずねた
キミのほほは真っ赤に染まっていた
ボクはキミをどこに連れてゆけば良いのか分からなくなった

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ボクとキミは雪の中にうまりだした
キミはふたたびボクにたずねた
バラは咲いてないの?

ボクには分からなかった
ボクは首をふった
そして冷たくなったキミのほほを両手で挟んだ
ごめんね ボクはバラを見つけることが出来なかった。もう冬だからバラはさいてないよ

本当に咲いてないの?
キミはがっかりしたように言った
北風の寒さでキミの身体は震えた

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ごめんね ボクはバラを見つけることができなかった
そう言ってボクは両腕で冷たくなったキミの身体を抱いた

そのときキミはボクを見上げて 再びたずねた
バラは本当に咲いてないの?

ボクは小さな声でこたえた
ぼめんね ボクはバラの花を見つけることができなかった
でもね バラの代わりにキミを見つけることができたんだ

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そのとき キミの身体から春の陽気のような暖かさがボクの身体に伝わってきた

キミはふたたびたずねた
バラは咲いている?

ボクはキミの身体を抱きしめながら言った
いま、やっと見つけた

ボクとキミの周りの雪は融けて いつのまにかキミはバラの花に変わっていた